マスク社会の終わりに向けて~店舗・公共施設・病院も素顔回帰へ
ここ数年猛暑が続いていますが、今年2025年の夏はさらに暑いですね…。体温を越えるような猛暑の中、それでもマスクを外せず炎天下歩いている子供たちや高齢者の姿を見かけると心が痛みます。2年前コロナの扱いが5類に格下げになったときに、行政やメディアが積極的に「マスクはもう不要です。外していいですよ」と促していれば、こんな社会にはならなかったのではないか。そう悔やまれてなりません。
とはいえ日本のマスク社会も、少しずつ終わりが見えてきたように思われます。
店舗・公共施設・病院も素顔回帰へ
昨年5~6月に素顔ジャパンプロジェクトで大手チェーン店や施設のマスク事情を調べ、下記の記事にまとめました。いまだ従業員のほとんどマスク姿という店舗/施設が大半でした。・チェーン店舗/企業/各種施設の素顔率、脱マスクの現状について
今年の春以降だいぶ減ってきた印象です。書店、家電量販店、ドラッグストア、さらには図書館や施設窓口など、昨年までは見かけなかった素顔のスタッフがいた、マスク無しの店員が珍しくなくなった。みなさんもご自身の生活圏で、そんな場面を経験されているのではないでしょうか。
さらにマスク着用がずっと続くのではないかと思われた病院や介護施設。昨年秋の時点でマスク着用を任意化する施設はごくわずかでしたが、今年に入り大きな動きを見せています。
・病院や介護施設の脱マスク&正常化は進むのか
地域医療の中核たる大学病院で、続々とマスク義務を撤廃するところが増えています。ざっと次のとおり。

・東北大学
・千葉大学
・新潟大学
・山梨大学
・信州大学
・名古屋大学
・大阪大学
・広島大学
・長崎大学
<私立大学病院>
・岩手医科大学
・埼玉医科大学
・日本医科大学
・順天堂大学
・北里大学
・大阪医科薬科大学
もちろん一般の病院やクリニックでマスクを任意化したところも増えています。症状の無い健康な人にマスクは必要ない。全国各地の病院が認めつつあることは、マスク社会の終わりに向けて大きな前進です。
日本人のダメなところですが、周りがマスクを外すことで、ようやく自分たちも外し始める。店舗も病院も、今後ますます素顔回帰が進んでいくことでしょう。
街角のマスク率はおよそ1割、行楽地では5%以下
マスクを常時着けている人、外せなくなってしまった「依存症」は日本人の約2割という分析データを以下の記事で紹介しましたが、真夏になってその割合は減っている印象があります。・子どもや若者のマスク依存症、治し方・解消策を考える
下記のグラフは道を行く人の素顔率(マスクを着けない人の割合)の変化を表したものです。

冬場はおよそ6割(マスク着用が4割)前後で推移していたのが、4月の新学期を経てゴールデンウィークには7割、6月の梅雨の時期には8割と段階的に上昇、7月以降は9割を越える日も多くなりました。
季節が巡って秋冬になれば、また数値も変わるかとは思いますが、店舗や病院でも脱マスクが進んでいることを考えれば、昨年より今年さらに来年と、着実に正常化に戻ることは間違いないでしょう。むしろ気温35度を越える猛暑日でも外せない1割の人の心理的なケアを、考える時期に来ているのではないでしょうか。
上記のデータはあくまで都内の住宅街のもの。田舎へ行くとマスク着用者が増え、銀座や新宿など都心の繁華街になると減り、東京に比べて大阪や名古屋はさらに少ない傾向にあるとも聞いています。みなさんのお住まい周辺ではいかがでしょうか?

大阪で開催されている関西万博、ほとんどの来場者が素顔であり、マスク姿の人はざっと5%以下。パビリオンの係員、会場の案内係や警備員、飲食や土産店のスタッフも大半が素顔(少ないところはゼロ、多いところでも3割くらい)でした。
海外の人からすれば、それでも異様な割合かもしれませんが、ひとまず日本全国これくらいになってほしい。無意味なマスクの強制も同調圧力もなく、何より互いに顔の見える人間関係が当たり前、そんな社会に戻ってほしいと心から願うばかりです。