マスク依存症~心理的な背景による分類
心理タイプ別の行動傾向
マスク依存症とひと口に言っても、その要因は様々であると考えられます。なぜ外せなくなってしまったのか。心理的な背景をベースに、5つのタイプに分類してみましょう。依存症の解消に向けて、まずはその気持ちに寄り添い、行動傾向を理解することが大事です。【A】対人不安タイプ … 他人の視線や評価に不安があり、表情を見られたくない
【B】容姿コンプレックスタイプ … 顔のパーツに自信がなく、外見を隠したい気持ちが強い
【C】潔癖症タイプ … ウイルスや雑菌への強い恐怖があり、素顔=無防備と感じている
【D】同調圧力タイプ … 家族、友人、上司や同僚など周囲にあわせてマスクを着けている
【E】習慣化タイプ … マスクを着ける生活に慣れてしまい、外しづらくなってしまった
| 心理背景 | 行動傾向 | |
| 【A】 対人不安タイプ |
顔・表情を見られたくない。 素顔を見せるのが恥ずかしい、怖い。 他人の視線や評価に強い不安がある。 |
対面での食事が苦手、口元を見られたくない。 体育や運動会、プールなど、マスクを外さなければならない場面を避けたい。 逆にマスクを着けていると安心感がある。 |
| 【B】 容姿コンプレックスタイプ |
顔のパーツ(鼻・口・輪郭など)に自信がない。 美醜に対するこだわりが強く、劣等感を抱きやすい。 |
行事や旅行先の記念写真もマスクをしたまま。 美容整形や加工アプリへの関心が強い場合も。 マスクのほか帽子やサングラスも併用して、さらに外見を隠すことがある。 |
| 【C】 潔癖症タイプ |
ウイルスや雑菌への強い恐怖がある。 素顔=無防備=感染リスクと感じる。 熱中症リスクや意思疎通のしづらさよりも、感染対策が重要と考えている。 |
屋外や1人の時でもマスクを着けていたい。 マスクをしていない人が近くにいると過剰に不安になる。着用を要求することがある。 マスクを2枚重ねしたり、除菌スプレーを頻繁に使ったりする。 |
| 【D】 同調圧力タイプ |
みんなと違う行動をするのが怖い。 自分の判断より周囲に合わせることを重視する。 |
自分だけなら外してもよいが、家族、友人、上司や同僚が外さないので外せない。 外した人がいると気になる、外す人が増えるかどうか様子見をする。 |
| 【E】 習慣化タイプ |
一度定着した習慣を変えるのが苦手。 マスクをしていなかった頃の生活を忘れてしまった。 |
玄関を出るときに、無意識にマスクを探してしまう。 鏡で素顔を見ると違和感や不安を覚える。 周りの人は自分のマスク姿しか知らないので、今さら外しにくいと思う。 |
5つのタイプの関係性について
<図>マスク依存症/心理傾向による分類

もちろん【A】~【E】の分類はあくまで目安であり、厳密なものではありません。
たとえば【A】対人不安タイプと【B】容姿コンプレックスタイプは相関性が高いと考えられますし、マスクを外せなくなったきっかけは【C】潔癖症タイプでも、気づいたら【A】や【B】の要因が大きくなっていたという複合的なケースもあるでしょう。
【D】同調圧力タイプでもプライベートではマスク無しの場合や、【E】習慣化タイプでも屋外での活動など状況に応じて外しているのなら依存度が低い(依存症ではない)といえますし、一方で【D】の同調圧力から【E】習慣化し、【B】容姿コンプレックスにつながってしまったという人もいるかもしれません。
年齢や世代による違いを理解しておくことも重要です。思春期や若い世代は【A】対人不安タイプや【B】容姿コンプレックスタイプが多く、年を重ねると【C】潔癖症タイプや【E】習慣化タイプが増えると考えられます。学校や職場など組織の問題として、【D】の同調圧力タイプも無視できません。
✅ マスク依存の要因 年齢・世代による分類【1】~【5】について
いずれにせよ外せない理由や心理的な傾向、どこにこだわりや重みがあるのかを把握した上で、解消の方法を考えていくのが望ましいでしょう。
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