マスクを外せない子供たちの現状と対応を考える~2024夏
新型コロナウイルスの5類移行から1年、新学期を経て再び暑い季節となり、ようやく少しずつですが子供たちの脱マスクも進んできたように思います。※本記事の続編「マスクを外せない子供、外せるための5つのヒント」もご覧ください。
周りが着けているから外せない同調圧力は減ってきた?
小学校高学年から中高生の状況を大きく3つに分けると(低学年の子は昨年からほぼ素顔ですので)、【A】すでに素顔
【B】周りがみな着けているから外せない
【C】顔を見せるのが恥ずかしくなってしまい外せない
今年度になってようやく【A】が増えて、【B】の子も外しやすくなった(Aに移行した)と感じます。個々の学校によって地域によって差があると思いますが、みなさんの周囲ではいかがでしょうか?
ただ運動会や卒業式のようなハレの舞台では外せても(先生が外すよう促しているでしょうし)、日常生活ではずっとマスクという子は、まだまだ多い印象です。
【C】はマスク依存の度合いによって、さらに2つのタイプに分けられるかもしれません。
【C1】体育や運動会、卒業式、集合写真のような場面では外せる
【C2】一切外せない(給食なども顔を隠しながら食べている etc.)
私の子が通う中学の運動会、昨年はおよそ半数の生徒がマスクを着けたまま走っていて愕然としましたが、今年は99%素顔でほっとしました。しかし残りの1%、マスクのまま運動している子がごく数人だけいました。他のクラスメートみんなが素顔でも、先生に外すよう促されても外せなかったのでしょう。
一方で日常の登下校の風景を見ると、まだまだマスクの子は多いです。運動会で外せるのだから、普段も顔を隠さず素顔でよいのにと思うのですが…。
先生や保護者など大人からの呼びかけがあるかどうか
【C1】の子については先生や保護者など大人の呼びかけ次第ですね。少しずつ外すことに慣れていく、友達や先生など他人に顔を見せることに慣れていく。逆に言うと呼びかけが無いから誰も外せない【B】の状況が、昨年までずっと続いていました。下記画像は、富山県のとある公立中学校のホームページのトップ画面です。「本校では、脱マスク、本来の学校を目指して取り組んでいます」。マスクを外すことに残念ながら批判的な声もあることを想定しつつ、それでも子供たちの健全な発育を第一に考えている好例です。
より深刻なのは【C2】のケースです。単に「外せ」と言うのも正解ではなく、保護者の考えにもよるでしょうし(外させたいと思っているか、逆に着けることを強いているか…)、心理的なカウンセリングなどの対応が必要になってくるのではないでしょうか。。。
様々な考えがある前提で、最大の問題は【B】や【C】の子が日本中に何万人(何十万?何百万?)もいる現実について、政治でもメディアでもほとんど話題にならず放置されていることです。素顔率が高まっている一方で、少数派になりつつある外せなくなってしまった子たちの行く末が心配されます。
※本記事の続編「マスクを外せない子供、外せるための5つのヒント」もご覧ください。
(2024年7月05日 木舟周作)