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素顔ジャパンプロジェクト

マスク依存や過剰なコロナ対策、メディアが話題にし始めた?

 長引くマスク社会の大きな要因となっているのは、メディアの責任も大きいと思われます。思春期の子供たちがマスクを外せずにいることや、海外に比べて過剰な対策が続いていることについて、客観的な検証や振り返りがなされている記事や番組をほとんど見たことがありません。

 ただこの8月、そんな沈黙を貫いてきたメディアに少し動きが出てきた? と思われる事例を紹介します。いずれも正面から報道として取り上げているわけではないのですが、今後の広がりに注目したいところです。

産経新聞の投書欄「笑顔が新鮮マスクなし接客」

 8月21日付、産経新聞朝刊の投書欄に「笑顔が新鮮マスクなし接客」という投稿が掲載されました。投稿主は新潟県の71歳男性、スーパーを訪れての出来事。今まで店員の100%マスク姿だったのが、1人素顔の女性スタッフがいたことについて、笑顔を新鮮にうれしく感じられたことが綴られています。

 5類移行から1年以上が経過しているにもかかわらず、いまだ多くのスーパーやチェーン店舗で、ほぼ全員マスク姿という光景は珍しくありません。

 猛暑の夏を迎えて、ようやく少しずつ素顔の店員も見られるようになってきたことを歓迎する主旨の記事。読者投稿という形ではあるものの、却下されずに紙面掲載されたことを喜びたいと思います。

日本テレビ系列のドラマ『GO HOME』に、マスク外せない女子が登場

 日本テレビ系列で土曜夜9時から放映されているドラマ『GO HOME ~警視庁身元不明相談室』の第6話(8月24日放送)に、マスク姿の少女が登場しました。

 自分に自信がなくてマスクを外せないという設定で、マスクを着けたまま(わずかな隙間をつくって)昼食をとる光景も描かれ、「食べづらくないの?」と主人公を驚かせていました。

 しかしクライマックスになり、少女が自らマスクを外す場面が描かれます。少女が自分と友人を肯定して素顔を取り戻すストーリーでもあり、ラストには「私もマスクしていないほうが好きだな」と声をかけられる場面がありました。

 あくまでフィクションであり、マスクは少女のキャラを立てる小道具の1つでもありましたが、まぎれもなく現実世界でマスク依存に陥ってしまった子がいることを彷彿とさせる構成であり、考えさせる内容であったと言えるのではないでしょうか。

TBS系列のバラエティ『水曜日のダウンタウン』にて、過剰なコロナ対策ドッキリ

 TBS系列で水曜日夜10時から放映されている人気バラエティ『水曜日のダウンタウン』(8月28日放送)にて、「コロナ対策、いまだに現役バリバリの現場があっても従わざるを得ない説」が放送されました。

 マスク、アクリル板、フェイスシールド、さらには検温、ソーシャルディスタンス、大声禁止など、架空のテレビロケが、スポンサー(外資系製薬会社という設定)の意向により、いまだ「コロナ現役バリバリ」の感染対策を要求してくるというドッキリ企画で、複数の人気芸人がターゲットとされていました。

 ところどころ「バリバリの時もなかったやろ」と思われる過剰な演出で笑いをとりつつ、スタジオゲストが「当時もここまでしないといけないのかな…と思っていた」とか、「東京から来ないでくれ…と言われた」のように、対策にどれほど意味があったのか振り返る発言の場面もありました。

 注目度の高い番組だけあって反響も大きく、コロナ対策を茶化すなんてという批判の声もあるようです。ただ問題はこれまでマスク等の感染対策がタブー化され、効果に疑問を挟むことも検証を促すことも許されなかった雰囲気があったこと。

 番組を肯定するも否定するも自由です。議論のきっかけになるのであれば大いに歓迎。『水ダウ』がタブーを破る口火を切ってくれたことを、素直に感謝したいと思います。

ドラマやバラエティではなく、ニュース番組が取り上げる日は来るか?

 ここに取り上げた事例はあくまで例外。新聞やテレビなどの大手メディアはこの夏「コロナ第11波」を大きく報じ、「お盆休みに感染が増える」とか「適切な感染対策を」と繰り返していました。

 ただ実際、その報道に煽られる人は少なかったのではないでしょうか。街を歩けば素顔の人が大半ですし、もとより夏の間、メディアがコロナ以上に大々的に報道していたパリ五輪の会場にマスク姿もアクリル板も皆無。コロナ陽性のまま競技に出てメダルを獲得した選手もいたほどでした。

 おそらくドラマやバラエティのスタッフのほうが、コロナは過去と割り切る一般の人々の感性に近いのでしょう。加えて様々な規制や自粛で仕事がしづらい日々を経験し、役者や芸人にとっては収入減にもつながり、感染対策と生活維持のバランスに疑問を感じたケースもあったのではないでしょうか。

 繰り返しになりますが、マスクや感染対策それ自体を否定するのではなく、まずはタブー扱いをやめて検証するところから。ドラマやバラエティに続き、ニュースやドキュメンタリーで取り上げてくれる日を望みます。

<おまけ>
 実はコロナの扱いがまだ2類だった2022年9月に、中学生のマスク依存の問題を取り上げたバラエティ番組がありました。関西を中心に絶大な人気を誇る番組『探偵ナイトスクープ』で、「マスクを絶対に外さない中1の娘」という回でした。

(2024年8月30日 木舟周作)


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