素顔ジャパンプロジェクトの立ち上げ1か月を振り返って
素顔ジャパンプロジェクトのホームページを立ち上げて1か月、簡単に振り返ってみたいと思います。まず私たちが始めたのは「みんなの声」のアンケート。副代表の森本さんと手分けをしながら、素顔ジャパンプロジェクトの理念を伝え、各方面に賛同や協力を呼びかけました。その結果、おかげさまでこれまでにおよそ20もの様々な意見が寄せられました。一部を紹介します。
「みんなの声」のアンケート 様々な意見が集まる
・折角知り合ってもマスクした顔しか知らなくて、顔が記憶に残りにくい。・保育士がまだマスク姿のため、園児の言葉の発達や愛着形成、咀嚼の発達への影響が気になる。
・駅や電車内、スーパーでは店員も客も、感覚的には未だに7〜8割がマスク。世の中、顔を隠した不審者だらけで怖くてしょうがない。
・先日、栃木県の製造業の管理職研修講師に行ったのですが、25人の参加者全員がマスク着用でした。食堂もいまだに、一人ずつの席で、黙食でした。 いまでもそんな企業があるんだと驚きました。
・顔を覚えられないのがネックです。3年お世話になった上司の素顔が分からないまま終わりました。
・人は人の表情を見て信頼し、愛情も覚えます、子どもたちが無表情のままでは、心も心配です。
・マスク社会により少子化がより進む。極論ですが、人を汚いものと拒否しているのと同然で、人として一番大事な顔を隠してしまっては、恋愛感情が育たなくなると思っています。
顔が隠されているために相手のことを覚えられない、子供たちへの影響が心配、といった声が多く寄せられています。さらに詳しくはこちらのページをご覧ください。
中学校の保護者会にて 声を上げれば賛同してくれる人が
一方で新型コロナウィルスの5類移行から1年の節目を迎え、少しずつ世間の素顔率も高まり、子供たちを巡る学校現場の状況なども改善の兆しが見えるようにも思います。たとえば先日、私の子が通う中学の保護者会で、子供たちのマスクの問題について挙手をして発言をしてきました。新学期に友達の顔が見えないと名前も覚えられないし、思春期の人間関係や成長に大きなマイナスになってしまうことが心配だと訴えました。
驚いたのはその後、他の保護者から呼び止められ「マスクの件言ってくださってありがとうございます」とわざわざ御礼を言われたことでした。「勇気がいったとも思いますが…」とも。心で思っていても言えない、マスクを批判しづらい雰囲気がまだまだ世の中には強いのだと思わされた一方で、声を上げれば賛同してくれる人がいると分かったのは、とても嬉しいことでした。
昨年の今頃は大半がマスク姿だった先生方も、今年はほとんど外しています。9割以上がマスクだった生徒たちも、確実に素顔が増えてきたように感じます。少なくともうちの子が「みんな着けているから外せない…」と辛そうな顔をすることはなくなりました。
さらに学校から配られたプリントには、熱中症対策として「呼吸が十分に行えるようマスクを外す」との一文がありました。昨年までは全く見ることのできなかった一文でした。
長引くマスク社会に懸念を抱いているみなさん、周囲の顔が見える毎日を願っているみなさん。あまりに遅いと言えば遅いのですが、それでも世の中少しずつ良い方向に動いています。街角の素顔率も高まり、声を上げれば耳を傾け賛同してくれる人も増えています。
みんなの笑顔が見える社会を取り戻そう。引き続きご協力をよろしくお願いいたします。
(2024年5月10日 木舟周作)